T.陸上競技とは?

@ 陸上競技の特性

 陸上競技には走,跳,投の運動があり、「速く走りたい」「遠くへ跳びたい」「高く跳びたい」「遠くに投げたい」などの人間の欲求に根ざした運動で、あらゆる運動の基本要素になっています。体力、技能の進歩を数量化することにより、自分でそれを確認でき、試合においては相手と競うことによって自己の記録を高めていくことができる競技です。

A 陸上競技の種目

 陸上競技の種目は現在、中学校の大会(中体連)で行われているもので男子16種目,女子12種目があります。中学生以外の大会ではもっと多くの種目があり、冬季にはロードレース,駅伝などの試合があります。

◎東京都中体連が実施している種目

【男  子】

・トラック競技

100m、200m、400m、
800m、1500m、3000m
、100mH、110mH、4×100mR、4×200mR

・フィールド競技

走高跳、棒高跳、走幅跳、砲丸投

・混成競技

四種競技 (110mH-砲丸投-走高跳-400m)

参考(15年度まで実施)
 三種競技A (100m-走高跳-砲丸投)
 三種競技B (400m-走幅跳-砲丸投)

・駅伝競走

6区間全長18q

・ロードレース

1年 2・3q
2・3年 2・3q

【女  子】

・トラック競技

100m、200m、800m、1500m、80mH、100mH、4×100mR

・フィールド競技

走高跳、走幅跳、砲丸投

・混成競技

四種競技 (100mH-走高跳-砲丸投-100m)

参考(15年度まで実施)
 三種競技A (100m-走高跳-砲丸投)
 三種競技B (100mH-走幅跳-砲丸投)

・駅伝競走

5区間全長12q

・ロードレース

1年 1・2q
2・3年 1・2q

B 陸上競技の大会

 中学生が参加できる陸上競技の大会には東京都中学校体育連盟が主催する大会,東京陸上競技協会の主催する大会などさまざまな大会があります。順位を決定する大会と記録を計時,計測するだけの記録会があります。参加の資格も標準記録や人数を設定している大会と希望者は誰でも参加できる大会があります。
 主催する団体の大会要項の参加資格、申込方法、締切をよく確認の上の申し込みをして下さい。(中体連の主催大会は学校長の許可が必要で、参加申込一覧表に校印の無いもの参加できません。また、大会への引率は教員が行い。教員の引率がない場合は出場出来ません。)

◎中学生が参加できる大会(一部)

○東京都中体連主催大会

東京都地域別陸上競技大会(区部・東西,多摩・東西)
東京都中学校総合体育大会陸上競技大会
東京都中学校地区対抗陸上競技選手権大会
東京都中学校駅伝競走大会
東京都中学校ロードレース大会 など

○東京陸上競技協会主催大会

東京リレーカーニバル
東京ジュニア陸上競技選手権大会
東陸記録会      など

○各地区中体連主催大会 −【調布市の場合】

北多摩南地区中学校陸上競技選手権大会
調布市中学校対抗陸上競技選手権大会

○各地区陸上競技協会主催大会

三鷹市陸上競技協会記録会
北区陸上競技記録会
むさしのT&Fトライアル
武蔵野スプリント大会  など

※その他

全国中学校選抜体育大会(全日本中学校陸上競技選手権大会)
関東中学校陸上競技大会
全日本中学校通信陸上競技東京都大会
ジュニアオリンピック
国民体育大会
全国中学校駅伝競走大会
各市区町村連合陸上競技大会
市区町村民大会

C 陸上競技を指導する際の工夫例

 陸上競技の「自分の記録に挑戦する」「個人の技能を最大限に発揮する」といった特性は、すでに小学校時代に大体の自己の力量の目安はついているので、全体の中で努力するということはなかなか難しいことです。興味をもって取り組ませるのも容易ではありません。また、体力や体格との関係が大きく、それが直接勝敗や記録に現れてしまうので、部活動での指導方法を工夫する必要があります。ここにあげたのは部活動を指導する際の工夫例です。参考にして下さい。

a.自己の記録を知る!(学校記録・校内ランキング表・個人記録記入表などの作成)

 陸上競技の最大の特性は、体力、技能の進歩を数量化することができ、自分で確認できることです。この特性を利用して記録を活用してみましよう。学校記録・校内ランキング表などを作り、年間の最高記録賞,学校記録の記念品など授与してみては!また、練習や大会で計時・計測した記録を整理し、個人別,種目別にしてカードやグラフにして卒業時に記念品として与えるのも記念になり、励みになります。

b.活動目標・目標記録を明確に!(自分に勝つことにより他人に勝てる)

 人はそれぞれ体格,体型,体力,競技力が違います。他人と比較をすることもいい事ですが、まず自分自身の目標を持って練習に取り組むことが大切です。特に体力は毎日の積み重ねが重要です。「腹筋を100回できるようになる。」などの目標を立てさせてみましよう。自分の目標を達成させることにより体力がつき、記録が向上し、大会で勝ったり、入賞できるずです。陸上競技は個人種目です。自分にあった目標設定させることはとても大切です。

目標例

・休まないで毎日練習に出る。・アップでは先頭を必ず走る。
・流し(W-Sprint)は人より10m長く走る。・学校記録を破る。
・地域別大会で入賞する。・都大会に出場する。
・今年中に100Mで11秒台で走る。
・リレーメンバーになる。など

c.個人にあった種目の発見。(混成競技会の薦め!)

 陸上競技に多くの種目があり、けっして走るのが速くなくてもできる種目がたくさんあります。特に一年生には自分に合った種目をみつけるためにたくさんの種目に積極的に取り組ませてみましょう。そのために校内での混成競技大会(100m―1500m-走幅跳-走高跳-砲丸投-100mHなど)は大変効果的だと思います。賞状や記録証などを校内で出すのも目標になると思います。