T.S先生編

私の走り幅跳び観

概念:走り幅跳びに欠かせない3つのポイント

    「助走のスピード」と「力強い踏み切り」と「すばやい踏み切り動作」

助走について

スピード曲線…スタートから4歩前まで徐々にスピードアップ

 ・スタートはセット・補助つきどちらでもよいが、中学生にはセットスタートを勧める。

  セットスタートの利点は、助走距離とリズムの安定と踏み切り準備姿勢の確保にある。

 ・スタート時の感覚は、「キックしている感覚もなく進む感じ」と膝が自然と前に出てくる感じが望ましい。前方向にリバウンドをもらう走りである。

 ・中間では前傾を保ちつつスピードを上げていくが、余裕がもてる程度である。スタートと同じくキックのリバウンドを前方向にもらいながら走る感覚がよい。

 ・ラスト4歩は、それまでに獲得したスピードを落とさずに足の前さばきと腕振りが足の動きに遅れないようにして走る。キックを強くしてストライドを伸ばすようにスピードを上げる感覚ではなく、地面をとらえるだけでピッチを上げる感覚で前方向のリバウンドを小さくする感じである。

踏み切りについて

 ・助走スピードをそのまま斜め上方向に跳び出すイメージだが、それはあくまでイメージである。実際の踏み切りでは、踏み切り足が腰の下でフラットに着くと同時に反対足のリードレッグをすばやく前方へ引き上げる感覚である。

 ・地面反力を体全体で感じられると良い。背筋や頭の先に「クンッ」という感覚を感じられると良い踏み切りができている。

 ・踏み切り時間は、走っているときよりも短いくらいすばやく行なう感覚である。

空中動作から着地について

 ・基本的に踏み切りがしっかりできていれば、反り跳びでもはさみ跳びでもよい。前方への起こし回転を上手に着地に移行できればよい。理想的な着地は、両膝を高く上げて上体をやや前傾させて両足を前に突き出す感じである。そしてそれを着地の寸前で行なえるように着地のタイミングを良くすることで跳躍距離を伸ばすことができる。

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